「池にかかる橋」

沖縄に住んでいた妹から聞いた話です。
妹は友人から聞いたとのことですのでどこまで本当なのか判りません☆
それはともかく、妹が在籍していた沖縄の大学での出来事です。

この大学の敷地はずいぶんと広く、敷地内に沼のような湖のような池があります。
この池には橋(橋の名前忘れました。すみません)がかかっておりまして、
学生は学部と学部の間を行き来するのに使っているそうです。
この橋は本来は通行人と自転車のみ渡れることになっていたそうですが、
たまに原付を乗り入れる学生もいたそうです。

で、ある夜のこと
原付に乗った学生が2人、 一列になってこの橋を渡ったそうです。
妹の話によると、この橋の周囲は夜ともなれば真っ暗で、
水草や雑草がびっしりと生い茂ってまして、昼間はともかく、
日が暮れてからは絶対に近付きたくない場所だそうです。

前を走る学生はライトをつけ、ミラーを見て後ろを走る学生の姿を
確認しながら走っていたそうです。

が、不意に、そのミラーに何が写ったような気がしたんだとか。
あれ? と思っていたら、後ろを走っていた学生がいきなり
エンジンをふかしてスピードアップ。
前を走る学生を猛然と追い抜いて走り去って行ったそうです。
かなり慌てているような感じだったとか。

いったいどうしたんだ

と思い、走り去った学生の後を追ったそうですが、
追いついたのは、池からかなり離れた場所。
で、原付を止めて、わけを聞いたら、恐る恐るミラーを指差したそうです。

当初、この学生はパニック状態というかショックで呆然自失
 とても口の聞ける様子ではなかったとか。
それを何とか宥めすかして事情を聞いたところ、

「原付のミラーに生首が写っていた」

とのこと。

咄嗟のことだったので、その生首が女だったのか男だったのか、
人相風袋も全然覚えていなかったそうですが……。

後で先輩諸氏に聞いた話では、
その橋の上で生首を見たという学生、結構いるそうなんです。
その池や橋の上で何があったのかはよく判らないんですが、
やっぱ沖縄という土地柄、戦時中か終戦頃に何かあったのでは……?
この橋は、今でも健在です。


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