「死階」
町外れの海の見渡せる崖の上に、廃ホテルがあります。
ここは、某心霊雑誌でも紹介された、由緒ある「幽霊の出るホテル」です。
この廃ホテルに奇妙な噂が囁かれ始めたのは、数年前の夏からでした。
発端は、隣県の高校生4人が、肝試しで夏の深夜、ホテルに進入し、
ホテルから 出たときに1人行方不明と言う事件が発端でした、その新聞記事を読んだ 元ホテルの従業員が、以前、このホテルで
宿泊客の家族が行方不明になった事を雑誌に 投稿して以来、
肝試しに挑む若者が訪れるものの、やはり誰かが行方知れずとなる
怪奇現象が続発したそうです。その数年後、心霊番組の●●TVが取材で訪れ、スタッフ1人が、
やはり 消息を立ち、番組は放送中止となったらしいのですが、
その意味がやっと分かりました、友人ABと自分とで、ある夏の夜、その廃ホテルで肝試しをやろうと
言い出し、ホテルへ出向き、3人で屋上まで 上がり何もなかったので
帰ろうとした時、屋上、6階、5階……あれ?5階?また下へ下りると
また5階(床に5階の表示)、つまり何時まで下りても5階の繰り返しで、
一向に4階へ行けない事に気がついたのです、確かに最初はロビー1階、2階、3階、4階、5階、6階、屋上でした、
しかし、帰りは 屋上、6階、5階、5階、5階、5階、5階、5階…、
何が一体どうなっているのでしょうか?どうやら僕ら3人……いいえ、よく数えると自分達の前後に14人?程が
延々と4階目指して下の階へ向かって行列行進してるではありませんか、
メビウスの輪の様に、どうやら永遠に、この廃ホテルからは出られそうも
ないみたいです。ああ、また5階…これで96回目の5階…。