「聴きとれない声」
あのときは肌寒くなってきた夜のことだった。
いつものとおり寝ていると、
人の気配がしたのでふと、目が覚めた。「きた!」
何が来たかはわからない。
ただ、来たような気配だけがあった。
- ・・ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・
「何か」が話しかけてきた。
このとき、体は動かない。
- ・・ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・
まだ話しかけてきている。
耳をすませてよく聞こうとするが、
何をいっているかわからない。
意を決して言葉を発してみた。「あ?なに?」
- ・・ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・
- ・・ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・
やはり、聞き取れない。
「何いっているか全然わかんね〜よ」
- ・・ぼそぼそ・・・じゃあいい・・・
そういって、「何か」は去っていった。
そして、体が動くようになった。
それ以来、金縛りにあっていません。