「手を振るおばさん」
ちょっと天然ボケの友人Kの話。
高校時代、徒歩帰宅中に、突然何の予兆もなく殺人的な腹の痛みに
襲われた。足がわなわな震えアブラ汗を垂らしながらも、家まであと
少しだと気力を振り絞って歩いていたのだけど、前方からチャリに
乗ってくるおばさんがじーーーーっと自分を見ているのに気付いた。
少しづつ近づくチャリおばさん。ふと手をあげると、Kに手の平を
向けてゆっくりとなでおろすように手を振り始めた。と!なんと、
腹の痛みがすーっと消えていくではないか!!
チャリおばさんとすれ違う頃には全然痛みはなくなっていた。
Kはあのチャリおばさんを観音様の化身と信じている。