「おじいちゃんの笑顔」

私は「お遍路さん」で有名な四国の出身です。
(映画『死国』でご存知の方も多いかも)  
もう十数年前のことですが… ある晩夢を見ました。
祖父に手を引かれ山道を歩いている5歳くらいの私。
そのうち二人の目の前に分かれ道が現れました。
右は木々の木漏れ日で明るく、左は真っ暗で先が全く見えない状態。
そこで祖父は握っていた私の手を離し、2人の白装束のお遍路さんに
ついて右側の道へ進み始めたのです、にこにこと私に手を降りながら。
「一緒に行きたい」そう思っても、目の前に壁があるように私は一歩も前に進めない。
そして祖父の背中は明るい小道の奥に消え、泣きながら目を覚ました私が
親から伝えられたのは、ガンで入院していた祖父の安らかな死でした。
この話には続きがあり… 
祖父のお葬式で一番仲良しのEちゃんにだけ、この夢の話をしたところ、
「実は私んとこにもじいちゃん来たのよ…」って。
夢の中で6歳くらいのEちゃんが泣いていると、おじいちゃんの声が聞こえたそうです。
『そんなにお前に泣かれると、おじいちゃん行けないよ』
超おじいちゃんッ子だった私達2人、夢の中の小さな私達の姿も、
祖父が体を壊す前の一緒に過ごす時間が一番多かった頃の姿でした。
あの去り際の祖父の笑顔が今でも忘れられません。


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