「したへ参ります」
Dデパートの、今まで見たことも無い、その場所の
やたら古びたエレベーターに 乗り込んだ時点で
「おかしい」事に気付くべきだったのです。まず、エレベーター内が業務用なのか?やたら広く、
奥行きもあるけれど、やたら 色あせてて、くすみ、
汚れているにも関わらず、何故かエレベーターガールがいる
と言う妙なアンバランスだったのです。最上階の文具売り場で買い物を済ませ、そのエレベーターに
乗り込むと、 エレベーターガールと他の客1人と、自分の3人の乗員で、
既に1階が点灯してた ので別に何もせず、黙って乗っていたのです、その時エレベーターガールが
「下へ 参ります」
と告げると、エレベーターは、どんどん下方向へ降りて行ったのです。
3F
2F
1F
B1
B2
あれ?
気のせいか1Fを通り越し更に下へ向かっているではありませんか、
「待ってくれ1階で降りる」
と言いそうになつた時、エレベーターガールが
「したいへ参ります」と言ったのです、
「死体?」
その時、嫌な予感とともに B5 に 到着し、ドアが開いたのです、
すると鼻を突く異臭が、よく見ると死体がそこらじゅうに
転がり死臭を漂わせているではありませんか、
もしかして「死体売り場?」ひっつつ、 自分ともう一人の客が鼻を抑え、
エレベーターの奥へ移動し壁に片手をついた時、床の 片側が勢い
よく跳ね上がり、僕ら2人は死体売り場の床へ転がり落されたのです、床には
「血下5階、ようこそ奈落の底へ」
と書かれてありました。
その時エレベーターガールが 「死体が参りま〜す」と告げると、
ドアを閉じて行ってしまいました。後方で音がして 恐る恐る振向くと、死体の集団がまるで
ゾンビ映画のように、ゆっくりと近づいて きたのです。